草創史序説 弐

□第肆拾弐章
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第肆拾弐章

心はすでに 壊れたり
身体はすでに 染まりたり

其方が称えし 此の髪も
彼の者の血で 汚れつる

其方が誉めし 此の口も
彼の者の怨み 吐き続く

叶わぬ夢に 憂いて嘆き
願えぬ恋を 蔑み捨てる

哭く声は今や 風となり
蒼き月夜に 流れゆく

蠢く身体は 水となり
暗き海辺へ 帰りゆく

戻れぬ時間 過ぎ行く季節

幻の夢 現つの虚像

此方が求むる 宝はいずこ
其方が望むる 心はいずこ

全ては我の 心の中に
全ては我の 想いの中に



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