草創史序説 弐
□第参拾陸章
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第参拾陸章
娘の心を 感じ取り
神の子 一人 恋焦がるる
娘の手 強く 握り締め
涙を流し 心を伝うる
我が心 すでに汝に
捕わるるなり
我 汝が為なら 雲を裂き天から堕ちようとも
地を這いつくばろうとも
厭いはしない
されど娘は 首を振る
我が心 すでに 明け渡しつる
喩 汝が 雲を裂こうとも
天から堕ちようとも
汝を想う事 叶わない
娘は神の子 残し去り
一人 彼方へ 歩みだす
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