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□If I Fell
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『If I fell』



「ねぇ…?例えば、例えばよ?
 ・・・好きになっちゃった人が、自分が親友だと思ってた人だったら、どうする?」




―――なんであたし、ゾロにこんな事訊いてんだろ・・・。。
てか、バレバレじゃん!!



そう。ゾロとあたしは親友だった。
あたしが“ゾロが好きだ”と解ってしまった時までは・・・・。
まぁ正確には、あたしの中で親友だけど親友じゃなくなってしまった、というべきか。



ゾロはいつだってあたしの傍で、あたしを助けてくれて、
ピンチの時はさりげなく救ってくれて、支えてくれた。

それは、ゾロは自分を大切に思ってくれている、そうあたしにも解る程優しくて温かいもので…。


でも、あたしはいつの間にかそんなゾロに“親友”以上の感情を抱くようになった。
ゾロはあたしが“親友”だから、きっとそうしてくれたんだ、っていうのは解ってる。

でも、やっぱり自分が特別に優しくされたり
気遣って貰ったりしたら、そりゃコロっと堕ちちゃうわよ。


しかもゾロは、学校の中でもかなりの人気を誇るくらいカッコイイし、学年の中でもけっこう頭いいし、
でも、無愛想で女子なら誰でも構わず来いという様な部分は一切持ち合わせていないクールな、
だけど、困っている人がいたら男女構わず、さりげなく助け舟を出す優しい人だ。


だから余計に。
自分は特別なんだという錯覚を起こし、好きにならずにはいられないのだ。




「―――!?・・・・・そうだなぁ。俺なら・・・ちょっと様子を見てから告るかなぁ。
 親友って事は、少なくとも何でもないヤツよりは特別だろ?」



少しびっくりした顔をして、でもちゃんと考えながら答えてくれたゾロ。

あぁ〜〜〜〜・・・!!!!
きっと今の表情、気付かれたたに違いないわ…!
そうよね。あたし達は1年の時から親友だって言ってて、今はもう3年になった春。


あたしにとって、一番の親友はゾロだ。
しかも異性となったらもっと絞られてくる。



「そっか…。じゃあ、先ずは様子見ね・・・。」

「あぁ、先ずはな。まぁ、きっと勝算はあんじゃね?」

「そ…そうかなぁ・・・・・・?」

「そうさ!お前自身いつも“あたしはいい女よ”って言ってんじゃねぇか。
 
 ・・それに・・・俺も、お前なかなか可愛いと思うぜ?」



―――!!///


もしかしてゾロ、もう解ってて言ってくれてんじゃないの、ソレっ!?
そんな優しい笑顔で、そんな嬉しい事を言うなんて・・・・・・!!
罪だわ――!!



「どした?」


急に黙って真っ赤になりながら俯いてしまったあたしに、心配そうにゾロが尋ねる。


―――だから何でそんな優しいのっ!?ゾロの天然たらしッ!!





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