novel

□苦悩
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『私はキミのことが気になって仕方がないのだ』


――いきなりアイツから言われたこの言葉に、ボクはここ2週間、悩み続けていた。


なんだって…ボクなんだよ!



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御剣から衝撃的な発言を聞いて以来、ここ2週間音沙汰なかった。
まぁ、仕事で同じ事件を扱うなんてこともなかったし、特別に何か用があるわけでもないので、このくらい連絡がないのは当然と言えば、当然だ。
しかも、こう言うのはなんだけど、アイツに会わないで済むっていうのは正直助かってはいる。
だって…もうマトモに御剣の顔を見れる気がしないから……


「はぁぁぁぁ………」

ぼくは天井を見上げながら盛大に溜め息をついた。

「最近のなるほどくんは溜め息ばっかりだよねー」

「……そうかな?」

成歩堂は上の空で返した。

「そうだよ…」

真宵ちゃんは呆れた目でボクを見ている。


この会話は今となっては日常茶飯事になっていた。まぁ…ボクがしきりに溜め息をついてるせいなんだけど。

「ね。ね。なるほどくん。みつるぎ検事と一体何があったの?そろそろ教えてくれたっていいじゃない!そう溜め息ばっかりついてると気にならないわけないよ!」

「うーん…」


ボクはまだ真宵ちゃんには核心を言えないでいた。前に真宵ちゃんに「どうしたの?」って聞かれた時、うっかり「御剣が…」と御剣の名前を言ってしまい、その後急いで誤魔化したけど、もう手遅れで……真宵ちゃんはボクと御剣の間に何かあったに違いないと確信してしまった。
知ってしまった以上真宵ちゃんはなかなかしつこくて、「ねぇ、あたしから直接みつるぎ検事に聞いてもいいかなぁ?」と興味津々に聞いてくると、「それだけは絶対駄目!!」なんていう会話が起こったりしていた。
真宵ちゃんにはこのことを秘密にしておくつもりだったのに、更にボクの気分は急降下した。
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