短編とか

□とある木の葉の定食屋
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火の国、木の葉隠れの里。
里の商店街の外れにその定食屋は存在している。


天狗の飯屋。
そこでは早朝から、一人の男が仕込みを行っていた。


「こんなもんか。」


名前:ミヨジナナシ

性別:男

血液型:AB型

身長:173p

職業・・・・




ピンポーン



「あいとるよー。」



ナナシがドアを開けると、そこには金髪の少年が立っていた。
もぞもぞと落ち着きなく下を向いている少年を、ナナシは笑ってぐしゃぐしゃと髪を撫ぜる。



「おはよーさん、ナルト!飯できてんよ。」

「・・・おはようだってばよ、ナナシ!」



ナナシの朝はうずまきナルトとの朝食から始まる。



「いっただっきまーす!」

「沢山食べるんよ。」



朝食を食べるナルトを横目にナナシはお弁当を詰めていた。
ナルトはまだアカデミー生。
ナルトがナナシと共に朝食を食べるようになったのには、とある出来事があるのだが、ここでは割愛する。



「ごちそーさま!」

「お粗末さま。はいよ、お弁当。」

「ありがとうだってばよ!」



ナルトは元気よく弁当を受け取り、鞄に入れた。
ナナシはよしよしと頷きながら、ナルトの寝癖を直してやる。



「勉強頑張るんよ!寝ちゃあかんよ?」

「げ。わ、分かってるってばよ。」



ナルトはギクリと肩を揺らしながら扉を開けた。
外には街の人がだんだんと増えてきている。

ナルトもナナシに手を振った後、その中に加わっていた。
金色が見えなくなると、やっとナナシは手を振るのを止め、扉を閉じた。





「何か用ですかよ?火影さま?」

「ワシも朝食を貰おうかとおもってのぉ。」

「生憎、朝食はナルト専用なんすよ。」



ナナシは残念でした、と言いながらナルトが使った皿を片付けていた。
火影はそんな働く姿を見て、目を細めた。
皿を洗い終わったナナシは火影にお茶を差し出しつつ、言った。




「で?」




「…療養の旅はどうだったのじゃ?」

「手足のしびれは相変わらずなんすよ。チャクラも練りづらいままなんで復帰は無理っすよ。」



旅の途中、三忍の一人、綱手姫にも会う機会があり、診てもらったが首を振られてしまったと、ナナシは眉をへにゃりと下げた。
日常生活には「少し」支障がある程度までになっただけ、マシかもしれないとナナシは内心ごちる。
火影は沈黙ののち、小さく息を吐く。



「できれば復帰か、アカデミーの教員にでもなってもらいたかったんじゃがなぁ。」

「勘弁してくださいよ。俺がアカデミー嫌いだって知っとるでしょーよ。」



今の仕事、結構気に入ってるんすよ。
そう別れ際に言ったナナシは、幼いころの任務報告の満足気な表情によく似ていた。

部屋に戻り、端が黄ばんだ書類を取り出す。
そこには新しく文字が刻まれていた。



名前:ミヨジナナシ

性別:男

血液型:AB型

身長:173p

職業:中忍
上忍確定とされていたが、任務中の負傷により引退。

他国を放浪していたが半年前に帰国。
現在は木の葉の里で食事処を経営。
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