Another World

□1 それはある日突然に
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―天空スタジアム―







「ミスターニンテンドー!!マリオ選手の入場です!!」







耳が割れそうな程の音量のアナウンスが流れた後ヒゲを生やした中年の男性のフィギュアが投げ込まれた。
するとこれまた割れんばかりの歓声が上がった。

フィギュアが光り、その光りから現れたのはフィギュアであった中年男性・・・マリオである。





「ハァ・・・なんか緊張するぜ・・・。」






今日、マリオはキノコ王国代表としてこの試合に呼ばれた。
主催者不明、詳細不明のちんぷんかんぷんの招待状がピーチ姫の元へ届いたのだ。

マリオは乗り気ではなく、たった一回、知らない奴と手合わせする・・・それだけのために遠出はしたくなかった。
しかしピーチ姫がノリノリであり、城から出られる!ということでマリオを連れ出して来た・・・ということである。





「相手は誰だろう・・・。カービィ・・・だっけか?変な名前だよなぁ・・・。」





マリオの独り言は聞こえることなくアナウンスはカービィの名前を口に出した。





「いよいよか・・・!」






意気込むマリオ。
フィギュアが投げ込まれた。
一瞬ピンクの色が見えたがすぐに光に飲まれた。





「・・・。」






現れたのはピンクの丸い物体。
それしか言いようが無かった。





「・・・お前・・・カービィか?」





念のために確認する。






「そーだよ!ボクカービィ!」







ピンクの丸い物体、カービィはハツラツと答える。
マリオは肩を落とした。







「むぅ〜!ボク見てガッカリしたでしょ!?なめてると痛い目見るよ!?」






プンスカ頬を赤らめ抗議を申し立てるカービィ。






「分かった分かった。泣かねーよう手加減してやるから。」






そんなカービィに手をプラプラ揺らし、適当に答えるマリオ。






「・・・ムカッ・・・。」







カービィは一気にダッシュし、マリオの上に飛んだ。






「うおっ!?」







突然のダッシュに面食らい、ひるんだマリオ。






「ストーン!」






そして石の塊となりカービィは落下した。
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