銀魂short

□時を止めて
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俺に、時を止められる力があったらいいのに。



「…なんて、柄にもねぇわな」



ハハ、と一人で笑ってゴロンとソファーに寝転がる。

まったく、乙女チックなこと考えるようになったもんだ。

我ながら気持ち悪い。


でも


たまに本気で思うんだ。


このまま時が止まれば、アイツともずっと一緒にいれるし、それ以上の幸せなんてないんじゃないかって。


きっかけはほんの些細な事で。
たまたまアイツに会えたとか、目が合ったとか、たくさん話せたとか。

本当につまんない事なのに。




つまんない事だけど。




つまんない事だから。



だから余計に、忘れられなくなる。

理由なんてわからない、いらない。

そんなものなくたって、愛し合えるんだから。

旦那。
って、俺を呼ぶその声が

ギュッって、握ってくるその手が

静かに見つめてくるその瞳が

何よりも大切で離したくなくて、どこにも行かせたくなくて。


時が止まれば、ずっと笑い合っていれる。
ずっと抱き締め合っていれる。




さあ、時を止めて。

今すぐ君に、会いに行こう。







end
 

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