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第５６回日経新春杯・Ｇ２（１８日・京都競馬場、芝２４００メートル、良）　最軽量の４９キロのハンデで出走したテイエムプリキュアが、一時は後続を１０馬身も引き離す大逃げを打ち、そのまま押し切った。０５年１２月の阪神ＪＦ以来、久々の勝利。当初、陣営は、このレースを最後に引退する予定だったが、あまりにも鮮やかな逃走Ｖに、今後は白紙となった。また、手綱を執った荻野琢は、デビュー３年目で重賞初制覇。１番人気のヒカルカザブエは７着に終わった。

　後ろから追ってくるライバルの蹄音も、どよめきにも似た場内の大歓声も、荻野琢の耳には入ってこなかった。「最後まで余裕がなかった。本当に最後まで一生懸命でした」願いを込めた左ムチでテイエムプリキュアを追いまくった。３馬身半差の完勝にも、ガッツポーズが出たのはゴール板を過ぎてから。検量室前で馬上から降りると、まだあどけなさの残る２０歳の顔に笑顔がはじけた。

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鮮やかな逃走Ｖには、吉兆があった。レース前。五十嵐調教師と竹園オーナーは言葉をかわしていた。「Ｇ１の時と同じだね」０５年１２月。阪神ＪＦを勝った時も、暗い空から雨が落ちていた。そして、あの時以来となった勝利。「乗り役には、坂の下りで引き離すようにと。最高のレースをしてくれた」五十嵐師は祝福の“シャワー”を浴びながら振り返った。

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