Dreams

□駆け引き
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 俺は、今ある人物の命令でこの部屋の奥にいる雲の守護者になる予定の人物に会うことになっている。

D)おじゃまするぜ

ヒバ)誰、君? 入ってこないでくれるかな

 ロックもせずに部屋の中に入ると中にはソファーに座っていた少年もとい雲雀恭弥が不機嫌そうな顔で目だけで俺をみた。
恭弥は癖っ毛のない黒髪で、獣の血が流れているんじゃないかというほどの光がそいつにはともっていた。
 俺は、やっぱりあの人が選んだだけの事があるなと思えば、頑固として拒絶されるのを気にせずに恭弥のそばにたった。

D)俺の名前は、ディーノ。ある方から頼まれて、ボンゴレの雲の守護者になってほしい。

ヒバ)別に、君の名前なんか聞いてないよ。ふぅん……あの赤ん坊のね。でも嫌だよ。だからさ、早く帰ってくれない?

 俺は、なるべくフレンドリーの口調でいって、恭弥が真っ正面から見れる位置にすわれば、銀色に光るリングを机の上に置いた。なのに、恭弥は関心もないようでリングも見らずに窓の外にある白い雲をじっと眺めていた。だけど、俺がリボーンの事をいうと野獣の瞳を輝かせて俺の方を見た。

 俺はその目を見てなんだかひかれてしまったんだ。

 俺はその目にひかれてしまい、見とれてしまっているうちに恭弥はさっきと始めと同じで無表情に戻っていて俺に氷柱のような言葉を浴びせる。

D)でも恭弥がなってくれないと俺が怒られるんだ。

ヒバ)別に君が怒られても僕には関係ないよ。それでも帰らないって言うんなら……かみ殺す。

そんな言葉を聞けば、俺はうろたえてしまって顔をしかめれば泣き声で震えて言ったが恭弥はさらっと即答した。そして、俺が帰らないのに沸々と煮えたってきたのか、恭弥は黒く光る二本のトンファーを握りしめて強烈な一言を口にした。
 俺は、正直恭弥と会う時は部屋の外で待機させているマリオをつれてきて良かったと思った。
 それはその言葉を発した時に殺気が凄く、その直後に堅い鉄片が襲いかかってきた。それを紙一重で交わせばしなやかにのびる俺の相棒の鞭を取り出した。風を切る音と物があたる音が応接室に響き渡った。 でも、やっぱりまだ実践経験が少ないのかまだまだ隙だらけだなと思う。俺は、隙を見つければそこに鞭を放てば、トンファーで防ぐ恭弥の姿がいた。でもここまでは予想道理。俺はスナップをきかせれば鞭をいろんな所に巻き付けてから恭弥の腕に巻き付けてそこから柱に縛り付けた。
 恭弥も逃げようと身体を動かそうとするけどそれは逆に圧迫を増やすだけでただ奥歯をかみしめているだけだった。
 俺は、そんな恭弥を見つめながら柱の方へ近づいた。

D)恭弥……おれのファミリー《キャバローネ》にはいるか、ボンゴレの雲の守護者になるかどっちがいい?

ヒバ)どうでも良いから……離してよ

俺は、恭弥の白く透き通った頬を毛皮のコートのもふもふの所から指でなぞれば恭弥はくすぐったそうに身体をよじろうとするが、もうきつく縛っている恭弥の身体は動かないが今でもきつく握りしめているトンファーだけには気を放っておく。
 今、恭弥の瞳には金髪で少し癖の入った優男が映っているんだろう。そう思うとクスッと鼻で笑ってしまった。リボーンの命令は絶対だけどこのまま自分の物にしてしまいと思ってしまった。だから、ついつい選択肢をわざとやって駆け引きをしてみたんだ。だけど、やっぱり恭弥の考えは変わるはずもなく、まだ冷めた瞳でそう言った。
 その言葉につい鞭をもつ力がゆるんでしまえば恭弥は一気に腕を振り上げて、鞭を自分から引き離すと同時に俺の頬から血が流れてきた。軽く降れれば皮膚が切れていたらしい。

D)さすがだな恭弥

ヒバ)君にいわれたくないよ

 俺は、にっこりと笑えば素直にほめてやった。ツナならこうしたら喜ぶのに恭弥は相変わらず冷めた態度で俺に当たってくる。
 こうして、また二回戦がはじまろうとしていた。

ローマリオ)ボス。ここらでやめてください。これ以上暴れられると苦情がきます。

 それに終止符をうったのはいつの間にか入ってきていた熊のような大きい図体で強面の顔がゆがんでいながら困ったような声色で言ったおれの部下のロマーリオだった。
 そう言われてみれば、あたりは焼け野原といっていいほど木片と全快した物にあふ
れていた。

ヒバ)この修理代君たちが払ってよね 

D)なんでっ!?ほとんど恭弥だろうが

ヒバ)その代わりこれはもらっておくよ

 そのあたりを見渡していればすがすがしいほど堂々と恭弥は俺に近づきながらそう言った。あたりを見る限りでは俺の付けた傷の方が少ないように見えるんだけどなと思いながら抗議しても、それを堂々とまるで始めからなかったかのように無視すれば軽いフットワークで俺の顔の前まで鼻先が当たるくらいまで顔を寄せると闘う前に机から持っていたリングを唖然と固まっている俺から奪い取れば、勝ち誇ったように鼻で笑えばリングを指にはめてすずしげに言った。
 まぁこれで、俺の仕事は終わりなんだが、少しさっきので赤くなってしまったのが悔しくなって、恭弥の襟元をつかめばぐっと力を入れて俺の顔の前に近づければ頬にキスしてやった。
 恭弥は俺よりか真っ赤に頬を染めてしまえばすぐに制服で吹き始めながら気持ち悪い物を見る目で俺を見た。
 近くにいたマリオにも殴られた。

D)あと、恭弥。俺がお前の家庭教師だから覚悟しとけよ。

ヒバ)きみ気持ち悪いよ……。だからこそ今度は絶対かみ殺す……。

 殴られた頭をさすりながら恭弥を指させば口角をつり上げて笑いながらそう宣言した。恭弥は、はぁ。と深くため息をつけば冷ややかな目で俺を見れば俺の心に一傷をつけることばを言った。そして、あの俺を虜にしたあの瞳でトンファーを握りしめながら言った。
じゃあな。と一言、踵を返して手をあげながら言えば俺は見事に扉として機能しなくなった扉を蹴り飛ばして出て行った。
これから、どうにかしてあのきまぐれな野獣を手に入れようと思った。
そう頭の中に浮かべば軽い足取りでリボーンに家庭教師になってやることを伝えるために沢田家にへと向かった。 
             END
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