Dreams

□ぬくもり
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獄)おはようございますっ十代目

ツナ)おはよう、獄寺君

 吐く息が白く染まるこの季節のなか、制服だけを来ていて、コートを羽織っている癖っ毛のある栗色の少年ーーツナを待っていたのか不良と言われそうなつり目の少年ーー獄寺は待っていたのか鼻や耳が赤くなっていた。そんな中ツナが来たとたん寒ささえも感じさせないように目を輝かせながらツナに挨拶をしながら近づいて来た。これがいつもの事であった。

山)よっ。ツナ、獄寺

ツナ)山本、おはよっ

 だが今日は違った。それは、大柄だがその雰囲気からはふんわりとしたまだ幼さをのこした表情からは恐さは感じないそんな少年ーー山本が手をあげて仲間に加わったのだ。ツナも笑いながら挨拶した。

獄)なんだよ。今日は部活ないのかよ

山)今日はないのなっそれより獄寺もしかして怒ってるか?

獄)なっ///そんなことねーよ

 だが獄寺は山本とは反対の方を向いてそっぽ向いてしまえばとげのある言葉で声を張っていった。山本は、そんな事をお構いなしににかっとわらいながら応えれば軽く首を傾げながら、聞いてきた。獄寺は図星だったのか顔を桃色に染めて山本の方を向いた。その瞳に映ったのはにやにやと笑っている山本の姿と、気まずそうなツナの姿だった。その様子にもっと顔を赤くさせればそれをみられまいとごつごつとしたコンクリートの道に焦点を置いた。

ツナ)あっ、俺先に行くね。

獄)じゅっ十代目待って下さい。俺もいっ(ry

山)別に良いだろ。二人でも

獄)///。なっなんだよ急に ……手なんか繋いで

 ツナは、二人の雰囲気が分ったのか咲きに走り出していった。それを追いかけようと獄寺も走り出そうとしたが、それは山本の暖かな手で阻止された。
 走り出そうとしたのだから急には止まれない。だから、山本が手をつなぎ止めた時獄寺の身体は大きく揺れて、山本の方にすっぽりと入ってしまった。山本は、それを良いことに耳元ですねたような口調で言った。そのせいか、獄寺は赤面しすぎて涙目になっていたが、山本からひとまず離れればぼそぼそと照れくさそうに言った。

山)別に獄寺の手が寒そうだったから温めてやってるだけなのな

獄)しゃーねーな。にぎっといてやるよ

山)ははっ。他の奴らに見られたら人気者なのな

 その言葉を聞けば、さっきとは対称的に幼げな無邪気な表情に戻ると、けらけらとわらいながらそう言った。獄寺はそれを聞けば、繋いでいる手とは反対の手で頭をかけば、ゆっくりと口元をあげていけば目をそらしながら大声で言った。山本は、その姿を見れば大げさに笑って自分も手を頭の上にやってあるきながら、獄寺をみながらそう話しかけた。

獄)はっ///……やっぱり離せぇ

山)やなのな。獄寺の手が温かくなるまでにぎっとくのな

獄)こんなところだれにもみられたくねぇ///

 その言葉を獄寺が聞けば血の気がひいていって赤と、青が混じり紫色になっていった。しばらくの間固まっていれば最悪の事を考えたのか手をブンブンと振って大声で叫んだ。 
 山本はお構いなしに、手を繋いだまんまで力も山本の方が強いので逃げることも出来なかった。そして、にっこりと笑いながら、もっと手を握る力を強くした。獄寺の方が先におれて、抵抗する力を止めれば、後悔の念を呟くだけだった。
リボ)チャオッス。山本も獄寺も仲が良さそうだな。今度二人で遊びに行ってきたらどうだ? マフィア達の集まりだぞ。

獄)……。リボーンさん……。それはどう
いう意味で?

山)坊主、おれはいっ(ry

 そんな、獄寺のはかない願いは届かずに煉瓦の上からまだ幼児園生のような身長だが身体に似合わないスーツと顔がすっぽりと入りそうな帽子を着ている少年ーーリボーンが現れて手をあげていえば、歯をかちかちとならして肩をならしている獄寺がおそるおそる口を開けば、そんな様子に気づかずにあっけらかんに了承の返事をしようとする山本の口を思わず手でふさげば暫くして息が出来なくなったのか獄寺の制服を二三回叩く山本の姿があった。

リボ)なにって、殺し合いだぞ。あとビアンキに合コンだそうだ。弟としていってやれ

獄)あっ姉貴がですか?

 山本から手を離せば、リボーンはかわいらし大きく濁りのない瞳は動く事はなく平然と当たり前のように言った。そして、獄寺の姉。ビアンキの事を離せば、すこしだけ顔色が曇るが、リボーン一筋だったはずの姉がどうしてという疑問が浮き上がり少し身をのりだして目を丸くしていった。

ビア)あら、隼人。そういえば次の週にリボーンとの結婚式を開くのよ

 急にきたワイン色の艶のある髪を腰あたりまで伸ばした美形といっていい女性ーービアンキがいきなり目の前に現れたせいで獄寺は口から泡を吹いて失神してしまった。

山)獄寺っしっかりするのな……。眠り姫を起こすにはやっぱりキスしかないのな

ビア)なら……私が……。

 山本は獄寺が倒れてすぐに近寄ると、軽く肩を揺すって言葉を発するが獄寺はうなるだけで起きる様子はなかった。山本が、立ち上がられば顎に手を置いて考え込む仕草をすれば目の奥が光り、思いついたかのように笑いながら言った。すると、ビアンキが胸に手を置いて、心配そうにみながらそう言った。

山)やめるのな。獄寺は俺の物なのな

ビア)まぁ、それは素敵ね。……なんて言うと思った。山本武!!あなたなんかに隼人は渡さないわ!

 そんなビアンキを軽くあしらうように手を伸ばして獄寺の前に立って壁のようになれば強気ではっきりとした口調で言った。ビアンキはその言葉を聞けば優しく微笑んで了解したと思ったがすぐに真っ黒い笑みに変わって山本を指さしながら威厳のある態度で言った。

リボ)もう、獄寺なら逃げていったぞ?

 そんな二人を止めるように声をリボーンがかければ二人とも獄寺がいたところを見れば獄寺の姿はなく、遙か彼方に銀色の髪が揺れているのを見えるだけだった。
 その後、山本はビアンキに目の敵にされるのでした。 ちゃんちゃん
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