Dreams

□奪い合い〜醜い嫉妬〜
1ページ/2ページ

 ここは雲雀恭弥が個人的に使用しているであろう応接室。
 黒を基調としているそこにはよけいな物は一つもなくソファが長いのが一つ、短いのが二つと長机が一つ。そして雲雀鏡弥が座る机と椅子しかないように思える。
 ここには癖のない黒髪にかかっている鋭い目。その気迫に似合わない小柄で華奢の少年−雲雀恭弥−がそこにいた。
 だが、不機嫌そうに肘をついている恭弥には実現的には付いてはいけない物が付いていた。
 恭弥の頭にはぴょこんとはねた二つの黒耳。学生服から出ているピンとのびた長いしっぽ。
 一部の人には萌えるいわゆる半猫化である。

雲)誰も来ないといいけど……。

D)ようっ!恭弥、今日も修行しに……ってかw

 雲雀はこの格好を草壁にみられ、赤面しながらこの応接室にいることを命じられた。まぁその後愛用のトンファーでかみ殺したのだが……。
 そんな理由で応接室にいること三時間。そういえば、今日は雲雀の家庭教師跳ね馬ことディーノの修行があることを思い出しながらもふと呟けば、思考は相手を引き寄せたのか、応接室の重い扉が開かれ、鳶色の瞳の青年が黒い鞭を輪にしてそれに手をかけながら入って来れば恭弥の姿をみて、赤面しながら感想と言おうとすれば、それと同時に恭弥の素早い攻撃が放たれていた。だが恭弥のしっぽの動きである程度は見切れていたディーノは肩幅の狭い恭弥の肩をつかんだ。

D)恭弥どうしたんだその格好

 身体を動かそうとする雲雀をディーノはソファーにとばせば、襲いたくなる欲望を抑えながらも目をそらして出来るだけ落ち着いた声で言った。

雲)赤ん坊がバレンタインデーの時にくれたのを食べたらこうなったんだよ

D)……そうか、でいつ戻るんだ?

雲)明日には戻るらしいよ……草食動物たちが言ってたから

 雲雀は、不機嫌そうに腕を組み、理由を話した。ディーノはリボーンに対して恨みと感謝の気持ちを送りながら問いかければ、雲雀はその後草食動物こと沢田綱吉の処刑の事を思い出せばいつの間にか口角があがりながら言った。
 そんな淡々とした会話が続く中、窓の外に黒い人影が見え、そして窓につっこんで来た。ガラスの破片が飛び散る中、他校である制服に右目には六という文字が刻まれている青紫色のなっぽ−型の髪。六道輪廻を操る脱獄犯通称南国果z(ry六道骸。

骸)恭弥くん……とてもかわi

D)六道っしつこいぞ……もう恭弥の事は諦めろよ

骸)おあいにく様、恭弥くんは僕の物なんですから

雲)君らやめなよ……かみ殺すよ

 骸が雲雀の姿を見てディーノと同じように赤面しながら感想を言おうとしたらしなやかに強い鞭と堅いトンファーの攻撃が骸の頬を殴打してカエルが車にひかれた様な声を出して床にひれ伏した。
 ディーノは指を指しながら一言言えば、その場で次の攻撃の準備をしていた恭弥の肩に手を回して抱きこむと優越感に浸るような笑みで骸を見ていった。
 骸は、立ち上がれば腰に手を当てればくふふと気味の悪い笑いを浮かべながら言い合った。
 そんな二人に苛立ちを覚えた雲雀は確かに額に青筋を浮かべて低い声で言えばディーノの手を払いのけて数歩下がれば冷めた目で言った。

D・骸)それは言わない約束(だろ(ですよ

 それと同時にディーノと骸は息のあったかの様に口元に指をおいて笑いながら言った。

骸)どうして解ってくれないんですか……ならまた憑依しますよ

D)キャバローネファミリーの10代目としてそれは全勢力かけて阻止してやるから心配するなよ恭弥

雲)よけいなお世話だよ

 骸は、手で顔を覆い泣くような仕草で切なげに言えば、いつの間にか取り出していた三叉の槍を持ちながら不適に笑った。
 ディーノはそれを聞けば、自分の胸を叩いて笑いかけていえば、親指をたてて黒猫の名をよんだ。
 雲雀は冷ややかな目で二人を見ながら淡々と言えばディーノはなんで解ってくれないんだと心の中で叫びながらうなだれた。

雲)二人ともやめなよ。本当に誰に口をきいてると思うだい?

D)ツンデレな所も恭弥らしいな

骸)でもやっぱり男は力でねじ伏せてれあげないといけませんね

 雲雀は愛用のトンファーを構えてからこれからのことに興奮を覚えながら口角をあげれば、獣としての目を細めて低い声で言った。
 するとディーノは雲雀に近づいて行けば耳ごと頭をくしゃくしゃとなでられれば幼さを残した笑みを浮かべながら言った。その後雲雀のトンファーに右頬を殴打された。
 骸は、くふふとおなじみの笑いを浮かべながら一瞬で雲雀の顎を持てば赤く光る瞳で雲雀の腰を持ちながら身体を近づけた。その後、雲雀とディーノから全身殴打された。

???)委員長に何してるんですか!

いつの間にか四時限目が終わり、昼休みになっていたのか扉がひらきそこにはごつい男達の集団と、その軍団の先頭に立っているとりわけおおきく口には葉っぱをくわえている副風紀委員長の草壁と風紀委員の皆さんが立っていました。

骸)kY、kY。空気よんでくださりませんかねぇ

D)ほんと調子のってると殺しにいってやるぜ

 そんな様子を見ていれば、骸は哀れそうな目で草壁達を見下せばこぶしに力をいれながら物腰だけは優しいがその顔からは怒りの感情が込められている。
 ディーノもニコニコと笑っているが目は笑っているはずもなく、鞭を伸ばしながら扉の近くにある花瓶を壊した。

雲)弱くて群れるならかみ殺すよ……それに君らも五月蠅いよ

そんなことがあっている間に雲雀は制服をきっちりと着て、しっぽを固定すれば、深くため息をついてから草壁達をにらみつけると牽制するかのように厳しい声で言い、二人の方をみてどうでも良いかのように言えばこれからの事を思ってか、トンファーを構えて妖しく笑った。 



さぁて……誰からかみ殺してあげようか




                END
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ