Dreams
□愛情狂現
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アイシテルからボクダケノモノデイテ
『いい格好ですね』
包帯のみを使い包帯男のように衣服になっているのと同時に四肢を縛られ、目も口も耳も感覚器官はほぼ塞がれている彼に言った。
聞こえているのか身体を捻り床を足で叩いた。
離せといっているのだろう。僕は目と、口だけ包帯を緩めた。隙間から、青紫色に染まった唇と、敵意むき出しの瞳がみえた。
『君、変態じゃないの?』
『くふふ。僕はいつも恭弥くんのものですよ』
包帯男は、雲雀恭弥。僕の恋人でした。
否、僕が恭弥くんの恋人だったというほうがいいでしょうか。
恭弥くんを誘拐したのも僕で今まで押さえられていた欲を吐き出して包帯男にしたのも僕です。
窮状猫を噛むとはこういうことなのでしょう。
僕と別れた恭弥くんがわるいんですよ?
あんなボンゴレのがきなんかと付き合うから…。
『離しなよ…君とはもう関係なんかないんだからさ』
『恭弥くんは思い違いをしているみたいですね…僕は永遠に恭弥くんのものなんです…くふふ今は恭弥くんが僕のものなんですけどね』
恭弥くんは冷めた目で僕を見れば言葉を呟いた。
僕は、身動きのとれない恭弥くんの身体を抱き締めれば耳元で囁く。そして口元をつり上げて笑みをみせる。
恭弥くんは囁かれて身体を震わせていました。今、群れる事が嫌いな恭弥くんにとって屈辱的な事には変わりないでしょうね。その反抗的な瞳が堕ちていく瞬間を見たいものですね。
『恭弥くん…いえ、恭弥。愛してますよ、永遠に』
僕は少し力を入れすぎていたのか恭弥くんの身体がみしみしと音を立てるのを無視しながら告白しました。
恭弥くんの返事は、ありませんでした。ただ微かに息が漏れる音が聞こえましたけどね…。
恭弥くん。
愛していますよ。