テニプリnovel
□リョーマ
1ページ/5ページ
「いつまでゲームやってる気かな?」
「…ゲームやってちゃ悪いんスか?」
「うん。悪い」
今は僕と越前の二人きり。
僕の部屋に誘うことに成功したのは良かったものの、かれこれ僕の恋人は3時間以上ゲームをしている。
まぁ、僕がゲームを口実に部屋に誘った訳なんだけどね。
でも…いくらなんでもやりすぎ。
僕をほったらかしにして。
「越前」
「何スか?」
相変わらず彼はゲームに熱中している。
僕はゲーム以下?
「ゲームと僕のどっちが大事?」
「ゲーム」
はっきりという彼の言葉は深く僕の心に刺さった。
効果音はグサッと言った方がいいだろう。
「…………」
しばらく僕が黙っているとゲームの音だけがこの部屋を支配した。
相変わらず越前は黙ってゲームをしている。
「……………先輩?」
僕が静かになったことが気になったのか、やっと彼はゲームを中断してくれた。
「やっと、ゲーム終わってくれる気になったんだ?」
「は、はい」
僕は嫌みたっぷりの笑みで彼を見ると、ちょっと引き気味に返事をする越前。
「僕さ、怒ってるんだけど?」
「…そうスね」
「何でか分かる?」
「まぁ、何となくは…」