テニプリnovel


□ニクイ…
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…。

あいつが憎い…。

あいつが…。

そうだ、あいつさえいなけりゃ…

僕はこんな想いをせずに済んだのに…

あいつの潜在が憎い…。

潜在自体が憎い…。

あいつさえ消えてくれれば…

僕は幸せになれたのに…

僕から大切な人を奪っていったあいつを許さない。

絶対に…


絶対…





殺してやる…








「手塚…。最近…僕に冷たくない?」

「悪いが今は忙しいんだ。後にしてくれるか?不二」

手塚は僕を置いてささくさと行ってしまった。
僕を置いて…。


手塚…
知ってるよ。

手塚が僕を避けてるってこと。
そして、僕よりも好きな人が出来たってこと…。

でも…
僕はそれでも構わない。

僕は君を絶対逃がさないよ…?

絶対に…






「手塚。最近…僕に冷たくない?」
「だから忙しいと…」
「何で忙しいの…?」

僕のこの問いに言葉が行き詰まる手塚。

「言えないの?」
「いや…」
「言えないの?」

何ども何ども訪ねる僕に、手塚がただ口を濁すばかり。

「どうして忙しいの?」
「…………委員会があってな」
「この一週間?」
「…ああ」
「…………」

手塚…。
どうして…
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