テニプリnovel


□跡部の好きな人
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「俺様に惚れられるとは大したもんだよな。あいつは」
「あいつって誰やねん…」
氷帝学園3年、跡部景吾と忍足侑士は部活が終わった後で話ながら帰る途中だった。
「あーん?あいつって言ったらあいつだよ」
「だからあいつが分からへん言うてるやん…」
呆れながら跡部の話を忍足は聞いている。
それに構わず、跡部は話を続けた。
「俺様から告るべきか?だけど、それじゃあカッコ悪ぃな」
「告るんが嫌ならそれとなく気付かせたらいいんとちゃう?」
呆れながらも一応はちゃんと話を聞き、アドバイスを言っていた。
そんな忍足からのアイデアに跡部は頷く。
「なる程な。…だけど、それもな…」
納得仕掛けて跡部は諦めてしまった。
忍足も跡部をじっと見る。
「どないしたん?跡部」
「何かそっちの方のが、惨めじゃねぇかよ」
「惨め?」
思わず皺を寄せる忍足に跡部が説明を加える。
「あいつ…。恋とかの話にはかなりの鈍感なんだよ」
「鈍感なぁ…」
「ああ。ぜってぇ気付かねぇぜ」
「なる程なぁ。気付かずに終わってしまうっちゅうことやな。確かに跡部のが惨めやわ」
同情するように忍足は跡部を見る。
跡部は必死に次のアイデアを考えているところだった。
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