バトテニBL小説
□開始
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「では、初めてもらおう」
説明が終わり、皆の緊張が高まっていく。
「名前を呼んでいくからな。呼ばれた人から出ていけ。BR方開始だ」
沈黙が続く。
困惑と恐怖と榊への怒りで喋るどころではない。
「まずは氷帝学園3年、跡部景吾」
名前を呼ばれ、跡部は黙って立ち上がる。
「跡部…気い付けてな」
「ああ、分かってる」
忍足の声援を受け、軍隊の一人から武器と食料が入ったバッグを受け取った。
そして、自分の荷物も持ち、出て行く。
「次、同じく氷帝学園3年、向日岳人」
「……俺か」
ボソッと呟き、向日は立ち上がる。
そして、軍隊の一人からバッグを受け取り出ていった。
次々と名前が呼ばれていく。
そして、氷帝学園計7人は全て出終わった。
「次、ーーーーー」
どんどんと他行が出て行き、最後は青学だけとなる。
「次、青春学園3年、手塚国光」
黙って立ち上がり、手塚は青学のテニス部メンバーをざっと見渡した。
「皆、油断せずに行こう」
「………」
皆は黙り込む。
油断しない。と言われても、「はい」とは答えられなかった。
油断するも何も、これはテニスではなく、命懸けのゲーム。
油断しないのは当たり前。
だけど、敵は自分以外全ての人。