テニプリnovel


□跡部の好きな人
2ページ/6ページ

「くそっ!出てきやがらねぇ」
怒りを露わにする跡部は珍しい。
それ程本気だということになる。
「あいつって誰なん?俺も協力したるさかい」
こんなにも必死な跡部に忍足はそう申し出た。
「だったらアイデア出せ」
「そないなこと言われてもなぁ」
困ったというように頭をかく。
「どうすれば…」
「だったらこんなんがいいんとちゃう?」
アイデアが閃いたのか、忍足の表情が晴れる。
「言ってみろ」
忍足は跡部にその閃いたアイデアを話ていく。
それを聞いていくうちに表情が怒りで満ちていった。

「テメェっ!そんなこと出来るわけないだろっ」
「何でや?只誰もいないとこに呼び出してキスするだけやんか」
軽い感じに忍足は言ってはいるが、全然いいアイデアではない。
跡部が怒るのは当然だった。
「で、まだ俺、跡部の好きな奴聞いてへんけど?」
「そんなのテメェに言わなくてもいいだろっ」
「そんなんだったら協力出来へんやん。な。教えてくれてもええやろ?」
お願い…。というように忍足は跡部を見た。
彼の必死の訴えは通じたのだろうか。
跡部は仕方ないというような、少々嫌やそうな表情をしている。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ