「そういえばさ、」
『ん?』
何を言うかと思えば、顔を近付けてくる。
まさかこんなことするなんて思わなかったから、顔が紅潮するのが自分でも手にとるようにわかった。
それを悟られないようにと顔を反らせば比奈は不思議そうに俺を見る。
「……峻、なんか今日調子悪い?」
『いや、そうでもないけど…』
「"けど"?」
俺の予想を裏切らない比奈。
顔を覗き込もう必死に顔を近付けてきた。
俺も負けじと顔を反らす。
お前に告白する前にバレてたまるか。
『…やっぱ何でもない』
「………やっぱり今日の峻、おかしい」
俺と彼女の関係性
( 峻ってばどうしたのー? )( 何も知らない奴はいいよな、ちきしょー )
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また会う日まで、僕と君が同じように笑えるような関係が続いていることを願いながら、君にさよならを告げる。