小説 アビス

□「焔と白い花〜第五章・朱と花〜」
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――ヴァンが遂にローレライを覚醒させた――
つまりそれはヴァンの本気。いままででとは格が違うに違いない。
しかもローレライが覚醒したことによりルークたちは体の音素を吸い込まれていくなか、戦わなくてわならなかった。
気をつけていなければ瞬く間に体中の音素を吸い付くされる。だが、そればかり気にしているとヴァンが迫ってくる。つまり気を許す隙など全く無い。

ルークとガイが斬り込みヴァンに隙を生ませ、ティアとジェイドが譜術、譜歌で攻める。ルークとガイが危なくなるとアニスが割って入り、ナタリアが援護する。六人の協調性は出会ったばかりに比べると格段に上がっていた。
しかし、ヴァンは強い。六人掛かりでも一歩も退かないほどだ。だがヴァンも人間だ。完璧なわけがない。
一緒にヴァンに大きな隙ができた。

「ティア!大譜歌を!!」

ティアが歩みながら何千年も前から変わらない、ユリアの譜歌を歌いはじめた。
辺りの景色が変わる・・・
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