薔薇の詩(うた) 月の詩(うた)
□貌(かんばせ)……
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偽りの自分を隠す道具。
本当の自分は……醜い。
だから……貌がいる……
能を舞う時に使うモノ。それぞれの表情(かお)があり……
自分を………偽る。
貴方なら、本当の自分をさらけ出せますか?
自分には出来ない。偽りで…生きてきた人間だから────
狂うように舞う……貌。
偽り続けるコトが辛い……
誰とも親密にはならない。
鎖をかけましょう。赤い貌をつけましょう。
何処までも………
ドコまで……も
逃げるコトを許さない本当の顔
憎悪に満ちた……
醜い顔。
貴方は……綺麗だね……
綺麗すぎて触れられない。
穢されたくないでしょう?
離れていけばいいさ……
僕は…貌を外す訳にはいかないから………