薔薇の詩(うた) 月の詩(うた)

□貌(かんばせ)……
1ページ/1ページ

偽りの自分を隠す道具。


本当の自分は……醜い。


だから……貌がいる……


能を舞う時に使うモノ。それぞれの表情(かお)があり……


自分を………偽る。


貴方なら、本当の自分をさらけ出せますか?


自分には出来ない。偽りで…生きてきた人間だから────


狂うように舞う……貌。


偽り続けるコトが辛い……


誰とも親密にはならない。


鎖をかけましょう。赤い貌をつけましょう。


何処までも………


ドコまで……も


逃げるコトを許さない本当の顔

憎悪に満ちた……


醜い顔。


貴方は……綺麗だね……


綺麗すぎて触れられない。


穢されたくないでしょう?


離れていけばいいさ……


僕は…貌を外す訳にはいかないから………

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ