薔薇の詩(うた) 月の詩(うた)

□月の華姫…
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孤独が好きな華よ。
何時になったら……
姿を現してくれますか?


早く…キミに逢いたい。
姿を瞳(め)に入れたい。


ナゼ、恐れている…

何故……一人で泣いている…

姿を見せて教えてはくれないか

ほらっ。満月が輝いている。

キミを待っているんだ──


闇に咲く華よ。
一人は……
嫌なハズ……
どうして、出てきてはくれない

ドコが苦しい?
何処を慰めて欲しい?


恐がらず…喋ってごらん。

ボクは此処にいる。

キミは隣に立っている。


なぁっ。手を伸ばしてごらん。
握って……離さないから……


涙を溜めているなら…泣けっ。
悩んでいるなら…吐けっ。


受け止めてやるからさっ。抱き締めて……逃がさないようにする。


月夜に浮かぶ華よ。
一度も…笑った所を……
見たことがない。


どうやったら…笑ってくれますか?


どうやったら…キミを守れるのですか?


ボクには、力が足りませんか。僕では…キミを守れないのですか。


笑っている姿が見たい。
早く…出てきて欲しい。


躓きそうになったら…ボクの肩を掴んで離さないで。


不安にはさせないから。
恐れなくっていい。


月のように淡い色を出す華よ。キミの色は……
琥珀色。


触れてもいいか?
涙を拭ってもいいか?


震えずに…
怯えずに……
安らかな場所に居てくれ。


暗いところに進まなくっていいんだよ。キミには、明るい場所が似合っている。


涙を…見せてくれないだろうか。こんなに頼りないボクだけど胸は貸してあげるコトはできる

触れてもいいよなっ。
涙を…手に拾い上げてもいいか
おいで。月明かりに照らされてみよう………

キミの琥珀色が見たいから…

月の華を抱き締めたいから…


だから、キミは…“華月”(かげつ)と名付けられたんだ。

ありのままでいい。
キミは純粋な心を持っている。
掛け替えのない宝に巡り逢えたのだから…安心して休みなさい

月の華のように───

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