サモナイ4
□days
1ページ/3ページ
いつもと変わらぬ平穏な日々。
そんな中で感じる、この思いは。
---days
「…お」
日課となっている町内の巡回途中、グラッドは見知った背中を見つけた。 その足取りはどこか覚束なく 右へ左へと体が揺れている。
「ライ?」
名前を呼ばれた銀髪の少年…ライは、ちらりと首だけを動かして後方を確かめた。
「あ、兄貴 おはよう」
「おはよう…じゃなくて、なに危なっかしい歩き方して…」
駆け足でライの元に駆け寄ったグラッドが その腕に抱えられたモノを見下ろす。
「米?」
「そ 今買ってきたとこ」
グラッドは辺りを確かめてから、
「お前一人でか?」
そう問いかける。
それを聞いてライは苦笑した。
「リシェルもルシアンもポムニットさんに呼ばれてさ、多分今頃は…」
「あー…」
今頃は。
その先を言わずとも 情景がはっきりと思い浮かぶから不思議だ。 いってしまえば日常茶飯事だからだろう。
「ほら貸してみな」
「へ?」
ぽかんとした顔を返されたが グラッドはそれを無視して米の詰まった袋を取り上げた。
.