サモナイ4
□ある雨の日の事。
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ライがぶすっとしたまま立っていると、グラッドはゆっくりと近づいていき その銀髪のくせっ毛をくしゃくしゃと荒らす。
「ちょっ何す…」
「人を馬鹿呼ばわりした仕返しだ」
「む…」
そんなグラッドの様子はどこか楽しそうで、対するライの方も悪い気はしなくて。
二人のやり取りをじっと見つめていたコーラルは、
「…お父さんと駐在さんは、痴話喧嘩はしないの?」
なんて言い出した。
はっきりと見て分かる程二人の活動は停止。
まるで其処だけ時間が止まったかのようだった。
数秒程たった後、再び時間は動き出す。
「こっコーラル!? そんな言葉どこで…っ! リシェルか!? それともポムニットさん!?」
「あ、あのなコーラル その、そういうのはだな…」
言ってる事に違いこそあれ 共通してしどろもどろになっているのは確かだった。 付け足すと、顔もほんのり紅い。
コーラルはそんな二人の様子を知ってか知らずか、一人ある問題に悩むのだった。
「…お父さんはお父さんで、そしたら駐在さんは…?」
終われ。
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