beatmania UDX
□【soporific】
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「へえ〜……」
休日、適当につけたテレビでやっていたニュース。
その殺人事件があったらしく、その犯人が逮捕されたらしい。
『―――は、睡眠薬を混ぜたアルコールを大量に被害者に飲ませ殺害させたとし、警察はその入手経路について――』
「睡眠薬でホントに人殺せんだなぁ……」
そこが、一番びっくりだ。
見るのも面倒くさくなり、ぷちっとテレビを消す。
ふと時計を見れば、すでに正午を回っていた。
「兄貴起きねぇなぁ……。」
起こさなくちゃ、と思いながら立ち上がる。
まだ寝ている。
だから、起こしに行く。
というか、眠りこけている兄にむかついただけだけれど。
「兄貴〜、まだねてんのか〜?」
ドアをノックしても、いっこうに起きる気配が無くて。
風邪でも引いて起きれないのか、と扉を開ける。
「兄貴?」
ふ、と、サイドテーブルに置かれた小瓶が視界に入った。
一体なんだろう、と思い、ほとんど無意識に手にとって、ラベルを読んで。
(睡眠導入剤……?)
俗に言う
睡眠薬。
嫌な予感が、頭をよぎる。
「兄貴!」
――この薬は用法容量を守って正しく使いましょう
――でないと
――命に関わるよ……?
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