†...Blue rose...†
□はじまり
1ページ/1ページ
覚えているのは、四つ。
一つ目は、目の前に迫ったトラック。
二つ目は、驚いて目を見開いていた彩葉とエリカの顔。
三つ目は、一緒に飛び出した兄貴の気配と叫び。
四つ目は、真っ赤に染まった視界。
おぼろげなら、もう一つあるけど……
それが、今も続いていないことを祈る。
だって、それは……彩葉の、泣き顔だったから。
泣かないで
そういった気がするけれど、もうその時は視界が暗く染まっていて。
あの感覚は、間違いなく…… 死 だった。
だから
目が覚めたとき、仲間が真っ黒い服を着て自分を覗き込んでいたら、びびらねぇ?
.