†...Daybreaker...†

□「異端」の力
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 はあ、と、ついため息が漏れる。

 今、この場には三人の仲間が欠けている。

 ユ―ズ、士朗、そして、慧靂。


 うち二人、神崎兄弟は事故に遭い、意識不明……ということになっている。





 なっているというのは、彼らの魂がこの世界にないことが明白だからだ。





 時空間に歪みが生じた時に起こった事故。

 軽傷だったにも関わらず目覚めない二人。




 彼の人と違い、世界を渡る力の無い代わりに、人々の『魂』の所在をサーチせずに知ることが出来る力。




 それが自分の特殊能力。



 けれど、今この時には何の役にも立たない。

 『全てを知る者』に名を連ねていても、どうしようもないことだけは確かで。



「ユ―ズめ……どこに居んだよったく……」



 最高位のマスタ―ズ。

 彼に相談したくとも、どうしようもなくて。

 連絡も付かず、所在が分からない。



「なぁ識、ユ―ズ知らねぇ?」






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