†...Daybreaker...†
□「未知」のモノ
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目の前に居るのは、自分の同居人。
血塗れで、地面に膝を突いて。
どうして、そんな格好で居るのだろう、と思いながら、じっとそれを見る自分が居る。
『どうしちまったんだよッ!』
何が?
『しっかりしてくれ――ッ
お前は、夢見だろ……!?』
夢見?
夢見とは、なんだ?
『あんな奴の言葉なんて、聞くなッ!』
『どうして。
アイツは、俺の上司だ。
俺は軍人なんだぜ?』
咄嗟に口を押さえようとして、自分の手が動かないことに気付く。
今、自分は……意思と関係なく、言葉を発した。
『ニクス……!』
『じゃあな、エイリ。
あの世で幸せに暮らせ。』
右手が、頭上に高々と掲げられる。
持って居るのは……
エイリの目に映って居るのは……
血塗れの剣を高々と上げた、自分。
「―――ッ?!」
それは
士朗達が事故にあった日に見た、夢だった。
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