キリリク部屋
□200hit 零様へ捧げます☆
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さてさて、ここはとある町のとある学校。
公立にしては珍しい小中高一貫教育というこの学校では、一つ名物がありました。
おや、今日はその名物が見られるようですよ……?
【名物】
「セツナぁぁぁぁぁあああああ!」
生徒会長室から怒号が聞こえてきます。
その声の主は、赤く綺麗な髪……女子生徒からはうらやましがられるその髪をがりがりとかきながら部屋の中をぐるぐると回っていますね。
「……落ち着け。何があった。」
さすが後頭部……じゃなくて高等部生徒会長。
冷静沈着です。
「あの馬鹿、委員会費でパソコンなんか作ったのよ!」
「……買ったんじゃなくて、作ったのか?」
「作ったの。」
セツナ、というのは中等部の副生徒会長。
実質、中等部の実権は彼にあります。
なぜって、今現在生徒会長が不在だから!(留学したそうな)
「……いくら使った?」
「………今年度生徒会費のほぼ50%は軽〜くオーバーしてるわ。」
沈黙。
「……ミライ、今回、結構な額を貰っていたよな。」
「そうよ。」
「……今回は高等部と合同の会費だったよな。」
「そうよ。」
「……どういうパソコンが出来上がっている?」
「この世の物とは思えないデザインで、アイツにしか使えない仕様のパソコンになってるわね。」
「………」
「と、言うわけでセゲル、言っちゃって。」
どこからかすちゃっとマイクを取り出す生徒会会計係のミライさん。
それを受け取り、すーっと息を吸い込んで……
『全校生徒に告ぐ!!』
キーンという音と共に全校放送が響いて。
昼休みだったけれど、皆しーんと静まります。
聞き逃したら損ですからね。
『中等部副生徒会長セツナを探し出して生徒会室に連れて来い!
上手く連れてきた生徒には学食タダ券一年分!!
探して俺たちのところに連れて来いっ!!』
さて、この学校名物の突発イベント開催です。
これが起こると、その日一日授業が潰れるので皆さん楽しみにしているんですよ☆
『俺のポケットマネーから出してやるんだ!
気合入れて探せっ!!』
学校中から声が上がります。
さて、だれが見つけることになるのかな……?
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