キリリク部屋

□【梟】 弐寺DoLL小説
2ページ/5ページ






 自分でも何を考えていたのか釈然としないままに、機体のコックピットから飛び出す。

 駆け寄ったのは、無論彼の機体。


 衝撃で歪み、走った亀裂から中へと入り込む。




「ダルマっ!」
「―――ツ、ガル……」




 頭から流れ出る血。


 彼の身体に巻かれている包帯には、真新しい赤い染みが付いていて。












 何よりも目を引いたのは、腹部に突き刺さった機体の破片。











 素人目にも判る。

 それが、致命傷であることは。








 彼はもう、助からないということは。







.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ