■しりーず
□植物と人間シリーズ【1】
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「おおい、すぐるっ!」
「ん? つむぎじゃん。 どうしたの?」
「これ! これさぁ、ウチんちの花屋で売ってて余った種なんだけど…もらってくんねぇ?」
そう言ってつむぎは…種の入った袋を俺に渡してきたんだ。
「……べつにいいけど…つかこれ、何の種なわけ?」
「さあ? 俺、花に興味ねぇし」
「………それでも花屋の息子かよ」
俺の小さなつぶやきも聞こえず、つむぎはよろしくなっ!と笑顔を向けながら去っていった…
俺は渡されたなんだかわからない花の種を育てることにしたのだが…
それがこの物語の始まりだったのだ…
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