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↓向日
***



「よぉ!!はよっ!」
『おーっす!』

ゴツッ


目の前にいるこの男は、私のことを何度女の子という目で見たことがあるだろうか。
少なくとも今はないだろう・・・

何せ拳と拳であいさつを交わしたんだから。

「何食ってんの?」

と、言いながら大きな目で私の顔を覗き込んでくる。
あぁ、かわいい。
あんたの方が私なんかより100倍も女の子らしいわよ。
悔しいけどね。

『飴ちゃん。岳人になんかあげないよーだ!』
そんな岳人のことをいじめるのが私の日課。

「くれー!」
『おっと、ここにもうひとつ!食べちゃおーっと!』
「俺にくれええっ!」
『やーだよー!』
パクッ

『うげっ』
「ん?」
『まずっ!!』

私の口の中には飴ちゃんが2つ

家を出る時に口に含んだ飴はレモン味
今口に含んだ飴は…

メロン味……

『合うわけねーじゃん!!!』
「バーカ!欲張って2個も食うからだぜ!ガハハハ!」
『うるせーっ!!笑わないでよ!』
「ガッハッハ!俺、それをうまくする方法しってる。」
『え、まじすか?』
「うん、ちょい目ー瞑ってみそ?」

私は岳人の指示通り目を閉じた

『ちょっ、なっ!!///』
「ヘッヘ!!もーらいっ!!」
『バカ岳人ーっ!!!!///』

私の口の中には飴ちゃんが1つ

もう1つはきっと今頃、



あいつの口の中で転がってる…。


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