創造
□ユメ
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「お早うっ!」
「おー!おはよっミーナ!!」
いつもと何も変わらない
平和
「おらー!そこの二人ぃー!!早くしねぇと閉めるぞこらぁーー!!!」
「あぁあ。また門番ガルス先輩かよ〜」
「文句あっかぁー!?マジで閉めるぞこらぁ!!!!」
「いや〜ん!嘘ですってば!・・・・ちっ。あの地獄耳め!」
「本当だよね!」
何も無い
何も起こらない
そんな
幸せな空間
「オッス!やっぱりお前らは万年遅刻組か!!」
「あんたもそうでしょうが!!」
「ふふっ」
「だぁーっ!!!やっぱ閉める!今すぐこの門を閉めてやるぅーーー!!!」
「「「待って下さぁーーい!!!」」」
笑いあう声
けたたましい足音
先輩の怒鳴り声
舞い散る
桜
「・・・・・ぁ」
桜じゃない
今
目の前で
飛んでいるのは
火の粉だった
叫び声は
もう全て消してしまった
逃げ惑う
足音も
今はもう、無い
「何で・・・?何で、あんたが・・・・・っ何でよっ!!!」
聞こえるのは
親友だった者の
怒鳴り声
「うるさいなぁ・・・」
最後の一振り
声は、消えた
「そう・・・・。あれが、貴女の望んだ世界だったの・・・」
ミーナ
なら、ゆっくり眠ると良いわ
私の中で
燃え盛る炎の中
紅い血の色以外にも
頬を染める液体が有った事を
私は 知らない
END