Poem
□夕暮れ
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「僕は、夕暮が好きなんだよ」
「そうなの?」
「あぁ。何か、黄昏時って良いんだ」
「そう・・・」
私は、嫌い
貴方は
あの薄っぺらな紅に感動している貴方は
知らないのね
本物の『夕暮れ』
それは
一日の終わりではなくて
世界の終わりの時を言うのよ
あぁ
でも、貴方は知らない
見た事が無いのね
本当の夕暮れを
真っ赤な血を流して
世界が断末魔を上げる
全てが闇に呑まれる前の
あの、夕暮れを
もう二度と見たくない
あの夕暮れを
貴方は
知らないのね
END