Poem

□苛々
1ページ/3ページ



嗚呼


苛々する















僕は君に触れたいだけなのに


優しく

そっと





君は僕から逃げ回る


怯えて

無様に







あぁ


イライラ

イライラ









そっと君に触れたいだけなのに


何故だか体が勝手に動く






優しくしたいと思うのに


君を虐めてしまうんだ








そっと差し伸べた筈の僕の手は


君の頬を渾身の力でひっぱたく





頭を撫でようとした手の平は


君の髪の毛を引きちぎり





近付こうと一歩踏み出せば


足の下に君がいる











君は

泣き

叫び

喚き

抗って


最後には許しを乞うてくる









謝られても困るよ


だって

これは体の独断なのだから










嗚呼

本当に


苛々する










代わり映えの無い日々


泣いて

殴って

喚いて

蹴って

怯えて

苛ついて









変わった事なんて


次第に

どんどん


僕が壊して

君が壊れて













あぁ


もうあああ良いや





君を

完全に

壊してしまおう










.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ