年下のカレシ:

□005
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部長に言われて屋上まで上った一年坊主は、銀髪が風に揺れている光景に息を飲んだ。
寝ていても近づけば起きると言われたが、瞼は落ちたままで動く気配もない。
「先輩…起きて下さい」
触る事を躊躇い、遠慮がちに声をかける。
みっともないほど震えた声で、自分が情けないと思った。
途方に暮れて寝顔を見つめる。
睫毛が長い。
前髪も長い。
薄く開いた唇に吸い寄せられそうになり、拳を硬く握りしめた。

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