年下のカレシ:

□007
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「お前さん、猫舌なん?」
「…多少は」
「やっぱりの。缶なら開けてすぐ飲んどるんに、紙コップやとやたら時間かかっちょるみとうやし」
「…先輩も、今お見受けした様子では同じかと?」
「あわせてやっとるんよ」
「…」
自分が先輩のクセに気付いたのは今だ。
いつから…俺が猫舌だと気付いていたのか…?
だから紙コップより少し値の張る缶飲料なのか…?

傾けた缶の陰から様子を伺う。
「…今、したらおんなじ味やな」
「…はい?」
「…な?」
「…」
にんまりと笑う先輩の顔…唇から逃げるように目をそらし、残っていた中身を一気に流し込んだ。

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