年下のカレシ:

□009
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「さすが1年でレギュラーの真田くん。強いのぅ」
部内の練習試合。今のところ負け知らずの後輩に冷やかすように声をかける。
「まだ先輩にお相手いただいてませんが…?」
レギュラー同士でも何度か試合を組んでいるが、二人が対戦した事はまだない。
「ま、気が向いたらのぅ」
「…」
「…俺とやってみたいか?」
束ねた髪を弄りながら顔を覗き込む。
「その気のない相手に無理強いするのは本意ではありませんから…」
一礼して後輩はコートに戻った。
「そんなんじゃ、いつまでたっても落とされてやらんぜよ…」
つまらなさそうに呟いて唇を小さく尖らせた。

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