□cage
1ページ/1ページ







自分で選択をしているようであっても、結局は全てクロロの手の内にあること





cage






日の光を感じ、ハッと目が覚めた。

咄嗟にクロロを探す。


左右、上下見回した後、いつの間に寝てしまったのかと、記憶を巡らせる

隣に寝ていた形跡があるように見えて、シーツに手を這わせる



冷たい。



起き上がると、ベッドサイドにメモと携帯電話が置かれていたのに気付いた


“もう壊すな”


メモにはそう書かれていた。


力が抜けて、再びベッドに後ろから倒れこんだ



日の光がやけに虚しく感じて、窓から見える青空を睨んだ。











クロロは私との間に一線を引く


その距離は出会ったときから変わらないまま、この先もずっとこのままなのだろう


私がクロロから離れたかったのは、その距離感がつらかったからかもしれない



抱きしめてくれたかと思えば突き放して、離れると手を掴まれる



その繰り返し。


ずっと、ずっと。


*つづく*
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ