□bitter
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ポックル。

先ほどハンゾーと戦ってすぐリタイアしていた人だ。


目が合うと、にんまりと笑いかけてくる様子から、私相手なら余裕だと思っているようだ。


ノープランの小娘だったら誰でもラッキーだと思うだろうけど。


しかし、こちらに向かってくるポックルを一瞬引き止めてヒソカが耳元でまた何かを囁いた。


ポックルの顔が青ざめていくのがわかる


開始の合図と共にポックルはあっさりと「まいった」と言ってしまった


一体何なんだろうか。




「何かしたの?」


ヒソカに詰め寄ると、完全に知らないふりを突き通して。


「何のことだい?」


「ポッ…ケルになんか言ってたでしょ」


「さぁ?誰のこと◆」



いくら問い詰めても堂々巡りで、私は諦めて腰を下ろした。



こんなことで合格でいいのだろうか?







終わってしまったことで逃げ場がなくなってしまったような気持ちになった。


私はきっとまたクロロ一色の日々へと戻ってしまう。


非生産で、一方的で、他には何もなくて―


その後の試合はまるで興味が持てなくて、ただただ茫然としているうちに時が過ぎていった。


*つづく*

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