ダイヤ小説
□真雷
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自転車は決まって俺が後ろで先輩が前。疲れるし投手だから変わりましょうか、て言ったら「彼氏の権限ないだろ」って言われた。
「あ、雷市こっち見てみ」
「なんすか?…っ」
乗ろうとしたらそう呼ばれ振り向くと触れるだけのキス。
真田先輩の顔、近い…。
キスになれていない俺は直ぐに真田先輩は離れる。
「おはようのキス」
してくれ、と言うように目でいい俺も触れるだけどほっぺたに唇を寄せる。
「…真田先輩、そろそろ行きましょうよ!」
「そうだな」
後ろに乗り真田先輩の腰に腕を回す。
体格ががっしりとしていて、俺の力じゃ到底及ばないようだった。