長編小説(家族)

□桜の木の下で
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リボーンの言葉に、普段は余り話さない弥綱や朱雀も上目使いでリボーンにお願いし、最後には恭綱がリボーンの足に抱き着いてお願いする。

「………はぁ。仕方ねぇなぁ…なんだ?」

リボーンは現在、子供達の家庭教師をしている。
と、言っても綱吉に無理矢理やらされているのだが。人には厳しいリボーンだが、子供達には優しい。

「…弥綱、恭綱、金糸雀、朱雀…皆してどうしたんだい?」

リボーンが弥綱達からお願いを聞こうとした時、リボーンの背に声がかかった。
「「「「お父さん(パパ)!!お帰りなさい!!」」」」

子供達に声がかかった瞬間、子供達は声の主に飛び付いた。

「ただいま。良い子にしてたかい?」

「「「「うん!!」」」」

子供達の父親である恭弥の言葉に、子供達は嬉しそうに頷く。
そんな子供達を抱きしめて頭を撫でながら微笑む恭弥。

「そうか。で、赤ん坊と何を話していたんだい?」

「え?あの…えっと………弥綱姉ぇ…」

恭弥の言葉に、恭綱と金糸雀がうろたえ姉である弥綱に今にも泣きそうな表情で顔を向ける。

「………お父さんにならいいんじゃない?お母さんにバレなければ大丈夫よ」

恭綱と金糸雀の頭を撫でながら、安心させるように言う弥綱に、安心したような表情をする恭綱と金糸雀。
「…ツナに関係する事なのか?」

子供達の話しを聞いていたリボーンが弥綱に問いかける。

「…うん。お母さんに知られないでやりたいの…リボーンやお父さん、隼人おじさん達なら出来ると思うから…」

「可愛い子供達のお願いを聞かないはずないだろう?ねぇ、赤ん坊?」

「…まぁ、ツナの事だからな…いいだろ、なんだ?」

怖いぐらいの綺麗な笑顔を向ける恭弥に、リボーンは髪をかき上げて答える。

実はリボーンは今でもツナの事が諦めきれないでいる。

「「「「あのね…」」」」

子供達は声を揃えて話し出した………
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