旧和

□夏雲や…
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夏雲や しばし流れず
雨空に
かわきたる秋
我が涙のみ


(夏雲よ、どうかしばらくは流れないで雨空にしていてください。乾いてしまった秋になれば、濡らすのはあたしの涙だけになってしまいますから。)


*夏って暑いけど潤った、雨の多い季節ですよね。
夏雲はもくもくしていて、雨が待機しているような。

逆に冬は空気も乾燥するし、木の葉もカサカサだし、乾いた季節です。

で、秋はそんな夏の水分を少しずつ奪っていって、どんどん空を乾かしていく…そんな感じかなってあたしは思います。


秋はもちろん「飽き」と掛けています。

乾いてしまったあなたの恋心があたしに飽きてしまったら、あたしはそれを涙で濡らすしかありません。

だから、秋はこないで。
夏雲が留まっていたら、雨で潤ったままでいるでしょう?


夏雲と秋(飽き)を結び付けて近いであろう別れに嘆いている「あたし」
伝わりましたでしょうか?

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