短編
□青く白い小さな花
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僕がいつものように日の光を浴びていると
ひとつの小さくて可愛い芽が生えた
その花がすくすく育つと
青くて白い小さな花が咲いた
青くて白い小さな花は
雨がとても似合っていた
花が踏まれてしまうのが怖いから
僕はその花を包み込んだ
包み込まれたその花は
とても嬉しそうに僕を見た
毎日その可憐な花の前には
一人の人が立ち止まった
僕と同じようにな目で
その人は小さな花を見下ろした
人間の魔の手からは
僕達はどうする事も出来ず
ただ、命を摘まれない事だけを祈っていた
もう
その美しい花は
同じ大地に生えていない
雨に濡れるくらいなら
好きにならなければよかった
青く白い小さな花 fin
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