3万HIT記念リクエスト

□A lie isn't told to my heart
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…まだ鼓動が早い。


……まさか俺を避けている理由を探っていて…自分への“告白”を聞くことになるとは思わなかった。


『か…顔に出てねぇよな!?』

俺の隣で楽しそうに話す井上を横目に…俺の脈拍は収まることを知らない。


井上の心を知って…やっと…俺の心も固まった。


どれだけ待たせたのだろう?
どれだけ不安にさせたのだろう?

どれだけ謝ったとしても…そんなことでは何一つ許されるはずもない。


「見て見てっ!黒崎君!!」

嬉しそうに指さす先には…鮮やかに色付いた銀杏並樹が続く。

「…綺麗だな」

「うん!」


…それ以上に輝く、胡桃色の髪を見つめ…俺はゆっくり言葉を繋ぐ。


「…なぁ、井上…」


もう、自分の心に嘘はつかない。


…これからは、誰より近くで…護り続けると、ここに誓おう。




−Fin−
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