かにもえ

□大名様は狩りに行く?
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「眠っ…」
「どうしたのお兄ちゃん?早くみんなのトコに行こうよっ!」
「いや、ちょっと眠いだけだ」

さすがにミサのせいで寝れなかったとは言えない。
「?とにかく集会所にいこうよ」
「あ、あぁ」



「……寝不足か?」
「ちょっとな、それよりジェウスはまだか?」
「……少し用事があるらしい。」
「そうか」

オレは待っている間にビンの調合をする事にした。

「お兄ちゃん何してるの?」
「ん?調合だよ。違う物どうしを組み合わせると別の物になるんだよ。」
「ふ〜ん」
あまり興味がなさそうだな。ミサはテールスープを飲んでいるし

「すまん。ちょっち遅れた。」
「なんだよ。人が寝坊したときには散々怒鳴っておいて」
「お前のは寝坊だろ?オレは仕事をしてきたんだ」

たしかに少し泥だらけだ

「村長になんか頼まれたのか?」
「こんな短時間でなんか行けると思ってるのかよ」
「それもそうだな」
「……農場か?」
「ち、ちげぇよ!このオレ様がチマチマ畑で収穫してるとでも思うのか!」
「たしかにな、コイツは怪我とか考えないで突っ込んで行くからなぁサポートしてるコッチの身にもなってみろよ。オレなんか常に粉塵持ってきてるんだぞ」
「………俺もだ」
「なんだと、当たらなければどうと言うことはないって赤い人が言ってただろ」
赤い人?
「誰だそれ?」
「お前知らないのか?赤い彗せ…」
「もうやめろ」
「はい…」

なっ!あのジェウスが素直に謝った!てかニルスが怖い気がする……

「はーやーく!行こうよ!」





オレ達は密林の3番に来ている。皆で話し合った結果。ミサはクックぐらいなら行けるだろうと言うことになった。

「くっくってなに?」
「ん?先生だ」
「先生?先生を倒しちゃうの?」
「いや、言い方が悪かった。正式名称はイャンクックだ。ハンターが最初に戦う飛竜種だから先生って言う奴もいる」
「……正確には鳥竜種だ」
「いいじゃないか。動きは飛竜種と酷似してるんだから」
「……だが情報は正確に伝えなければ」

ニルスはモンスターのことになるとうるさくなる時がある。昔ソレが原因で両親を亡くしたらしいが
「わかったよ。そうゆう事だミサ」

とりあえず納得したみたいだな

「それと、今回もオレ達は基本手を出さない。お前の腕を見たいからな。あとこれを使え」

オレはミサにペイントボールと音爆弾を手渡した。
「こっちのピンク色の奴がペイントボールだ。これを投げてモンスターに当てると強烈な色と臭いを付けるんだ。大型のモンスターは傷つくと逃げる習性があるんだ。そしてこの広い場所でどこに行ったかわからなくなるだろ?だからコイツを使うんだ。そしてこの銀色のが音爆弾だ。破裂するとすごい音がするからな。クックは聴力が良いからな、コレを耳の近くに投げれば怯むんだよ。絶対に落とすなよ。」
「うん、わかった。」
「あと回復薬だ。怪我とかしたこれを飲むんだぞ。」

だいたいの説明は済んだかな

「お前ミサちゃんの事になると過保護だな」
「うるさいぞ」
「それより愛弓のレウスボウはどうしたんだ?」
「あぁ、これはソニックボウだ。クックは雷か氷に弱いんだよ。で、このソニックボウは雷属性なんだ。ちなみにレウスボウじゃない、プロミネンスボウだ。」

何気に訂正しておく事にした。

「属性なんかより攻撃力と切れ味だろ。あと会心率な」

むッ!コイツ今なんて言っただろう

「属性なんかよりだと!?何を世迷い事を弱点の属性を選ぶのが当たり前だろっ弾かれても属性は通るんだからな」
「属性属性うるさいんだよ!人の事はいいだろ!この効率厨!」
「効率厨だと!い、いいだろう、わかったよ。人に強制する事は無いよな。すまん」
「なんだよ、素直になりやがって」
「こんな事でケンカなんてアホらしいからな、あぁそうだ最後に言うけどクックって火に強いんだよな。」
「それくらい知っとるわ!」
「クック相手に火属性で来るバカはいないよなぁ……あぁいたかオレの前に、」
「な、」

ふん、勝ったな

「なんでケンカしてるの?」
「……喧嘩をしてる訳じゃないと思う」
「あれはどう見てもケンカだよ」
「……幼なじみの特権だ。喧嘩するほど仲が良いからな」





口ケンカしてるうちにクックがやって来た。

「頑張れよミサ、危なくなった助けるからな」
「うん!がんばるよ!行ってくるね!」

ミサはいきなりクックにペイントボールを投げつけやがった!

「ちょっ!遠いだろ」

と、思ったら物凄い豪速球を繰り出し、クックに命中。

『ギャア』

「おいおいペイントボールで怯んだぞ」
「……凄い強肩だ」
「よ〜し、行っくぞー!」

クックは鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしてミサが突撃してるのに気が付いていない

「えーい!」
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