かにもえ

□大名様は狩りに行く?
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「よっしゃ!明日からミサちゃんのランク上げしてG級を満喫しようか!」



ポッケ村に着いた後にオレ達は解散した。

「なんでジェウスとニルスは同じ方向なの?」
「あの二人は同じ家なんだよ。ギルドの貸家だけどな」
この村で独り暮らししてるのは数少ないのだ。いや、今日からオレも独り暮らしじゃなくなるんだな。ちなみにオレは自分の家も自分で建てたものではない。この村に来る途中でティガレックスに襲われ倒れた時に村長に借りた物だ。


オレとミサは家に入るとカレーの匂いがしてきた。

「ご主人様、ミサ様お帰りなさいニャ。今日はミサ様がこの家に来た記念に豪華にしたニャ。ホントは昨日したかったけどドタバタして無理だったニャ…」

「私の為にありがとうっ!ネコちゃん」
「僕の名前はミコニャ」
「ミコちゃんホントにありがとうね!」

オレ達はミコが作ってくれたリュウノテールが入ったカレーを食べていた。
「これ旨いな」
「うん、おいしいね!ミコちゃんお代わりいい?」
「喜んでもらえて嬉しいニャ!どんどんお代わりするニャ」
「おい、食べ過ぎだぞミサ。」
「なんで?」
ミサは大食いの気がある。そう言えば肉食竜の卵の場所を教えた時に目が輝いてたな…
オレは食費が凄い事になりそうだと鳥肌がたった。
「あ、そうだ。ミコ明日からミサが一緒に狩りに行くんだけど、そしたらミコはオトモに行けなくなるんだけど、オレは一応ミサの保護者だし、一人で狩りに行かすわけにはいかないからな。いいか?」

ギルドでは一人で狩りに行くやつしかオトモ制度は適用しないようなのだ。

「ホントかなニャ!?」
「やっぱり……嫌か?」
「滅相もないニャ!料理に集中出来るニャ!今日ご馳走を作ってる時に思ったニャ、僕は料理の方が向いてるニャ」

どうやらミコは料理の方が好きらしい。たしかにミコが焼くこんがり肉はGが付くぐらいうまかった。

「そうか、明日から毎日ご馳走だな」

話が終わる頃にはみんな食べ終わっている。ミサなんか大盛りを5杯もお代わりしたからな、ミサもミコも満足している。

オレは今気が付いたがミサをドコで寝させようか。この家はオレの部屋とキッチンしかないミコはキッチンが部屋のようなものだから問題はなかったがさすがにミサはまずいだろう
「お兄ちゃん、寝ないの?」
「あ、あぁオレはキッチンで寝るよ」
「うん、わかった」

オレはキッチンで寝る事にした。

「ご主人様お酒を飲むかニャ?」
「いいや、今日はここで寝させてくれ、さすがに女の子と寝る訳にはいかないからな」
「ダメニャ、一応僕もメスニャ。夜にレディーの部屋に夜這いとはいい度胸ニャ」

オレは獣相手に欲情なんか断じてしないぞ!この広い世界には《バターナントカ》なんてしてる奴がいるらしいがオレはそんな事はしない、正常な人間だ

「お前だって自分の事『僕』って言ってるじゃないか!?」
「世の中にはボクっ子萌えがあるニャ」

ミコがよくわからない事を言っている

「なんだ?ボクっ子萌えってのは?」
「冗談ニャ。とにかく僕はメスで、この部屋では寝させないニャ」

オレはとりあえず自分の部屋に戻る事にした。

部屋に入るとミサは寝息を発ててぐっすりのようだ。

「どうしたものか……」

とりあえずアイテムボックスの隣の床で寝る事にした。しかし床の上は冷たく固い上にミサの健康的な寝息が聞こえて余り寝られそうにない……
「これなら対ヒプノック対策になるな……」
そう言って自虐的に呟いたいた。

気が付いたらもう日が昇っていた。
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