〜小説〜【江戸】


□碑蝶螺
3ページ/3ページ




しばらくすると銀時が帰って来た

「ただいまー・・・」

気だるげなのはいつものことだがヅラ話を聞いたあとだと怒りがこみ上げてくる

「高杉ッ! やめろ・・・」

小声で囁くヅラに仕方なく引く

「おかえり〜金時、どこ行っとんたんがか?」

坂本が銀時に問いかける

「あー・・・町?に行ってた」

「疑問形?ほうか ほうか」

本当に町なのだろうかと疑問をもつ

「銀時 もう少し早く帰って来い心配するだろう」

桂が銀時に寄り心配そうに呟く

「悪ィ悪ィ・・・ヅラは心配しすぎなんだって」

ヅラじゃない か・・・

その言葉をさえぎり高杉が話す

「今日の主役の俺を待たせてどーすんだよ 飯食おうぜ」

「ブハッ お前ェノリノリじゃねーか んじゃ行こーぜ」

いつものように朗らかに笑い縁側に行く銀時

「金時は元気じゃの〜」

向こうの方から「金時じゃねーッ!」と聞こえてくる

「高杉、銀時に当たるなよ?一番苦しいのは奴だ」

そう言えばヅラは晩の準備に行った

縁側に座り月を眺める

己の誕生日に何故こんなこと聞かされねーといけねぇんだ・・・

アイツのあんな所見たくなかった・・・

俺以外の男に組み敷かれて喘ぐ銀時

しかし、それで生活が成っているのならまた、しょうがない事だと言えるのだろうか

ヅラは…坂本は…何を考えているんだ

なんで銀時が・・・

「高杉ー飯の準備ちょっと手伝えってー」

「んぁ? ああ今行く」

銀時は何もないように向こうで手を振って俺を呼ぶ

「高杉ぃ〜ちとそこの棚から皿ば取ってうれんかの〜?」

坂本はすで居てもう始めている

「これか・・・!!?」

高杉がしゃべらなくなったふと高杉のほうを見る

「!!・・・ぷ、、くく、、坂本ォこれは無理だと思います」

その棚までに手が届いてない高杉を見て笑いを堪える銀時

「あちゃぁ〜高杉は届かんかったかぁんじゃあ銀時とってくれるがか?」

「あ、ああ ぷぷ、、く」

「銀時!てめェ、しつけーぞ!」

顔を赤面にさせ少し涙目の高杉をみてさらに笑いが漏れる

さっと皿をとり坂本に渡す銀時

「っんぅぅぅッ・・・俺ァ先に座ってる」

とうとう耐えられずに先に行って待っている事にした


 
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ