〜小説〜【江戸】
□銀色の修羅
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ただ強さを求める―――それが俺
他は何もいらない
かつては己の師を…
己の父を…
母を…
妹を…
己が強くなるためならば邪魔するものは捨てるか殺してきた
これからも
何かに捕らわれるのは夜兎ケモノじゃない
捕らえるのが俺達だ
そんな俺の考えと失望のなかに現れた
銀の侍
「団長!地球への着陸準備できました!」
隊員の一人が部屋の外で叫ぶ
「ん、ありがとう。じゃあ 江戸のいつもの場所に下ろしてよ」
「了解しました」任意の返事をして走って運転室に行く隊員
「団長〜また地球に用があるのか? 吉原には興味ないって言ってたはずだが…気に入った女でもできたのか?」
それと同時に己の部下が部屋入ってくる
「阿状兎か・・・まさか、吉原にも女にも興味はないよ・・・女には・・・ね」
それを聞くとたいして驚いた顔を見せず
「そうか・・・そりゃー大層な奴らしいな」
「うん。綺麗だよ、あー今度さ阿状兎にもみせてあげるよ。でも、手を出したら殺しちゃうからね」
微笑みながら振り向き答えると窓から地球の地が見えてきた
「へいへい、わかっていますよ。団長のお気に入りに手を出すなんて命知らずか馬鹿しかできねーよ」
答える部下の声はもう聞こえておらず外に出る準備をしていた