BASARA短文

□春の嵐
1ページ/6ページ

「春だねぇ…」

「…」

「ね、なんか反応しない?」

「うるさい」

「状況が状況なんだからさ。こればっかりはいくら忍でも、どうしようもないでしょ」

「黙れ!私に触れるな!」

ここはどこぞの山の中。
大将より命を遣われ、ばびゅんと飛んで偵察用の凧に掴まって。

お空の上でかわいいあのコ・上杉の忍かすがに出会ったまでは順調だったこの仕事。

いやー、今日もイイ女だね、なんて挨拶すれば、決まり事のように飛んでくるクナイ。

うんうん。それが挨拶代わりなんだよねぇ、と軽々止めて笑ってみせたら、「その締まりのない顔を私に見せるな」って言われちゃった。

うん。だから、ここまでは良かったんだよ。
いや、俺様的には、今現在のこの状況の方が有り難いんだけど。

何てゆーの?
目の保養みたいな?
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ