BASARA短文

□ときには昔の話を
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(…あ〜ぁ、ひまだぁ…)

雲ひとつない青い空。所謂、晴天。
その空を盛大な欠伸をかましつつ見上げるは、本日休暇・真田忍隊長猿飛佐助。

主である真田幸村は、武田軍大将・武田信玄の命により、隣国へ遣いに出ている。
当然、直属の部下である佐助も共に行こうとしたのだが、たまの休みなのだから、と押し通され、結局残ることになった。
忍隊の別の忍が就いているとは言え、心配は尽きない。

(せっかくの休みなのに、これじゃあ満足に休めそうにもないな)

すっかりオカンのポジションが板に付いてしまっている自分を嘆きながらも、実は悪い気はしていない。

(ま、そんだけ旦那の近くにいるってことだし)

そう思えば自然に口許が歪む。

しかしそれも束の間、直ぐに険しい顔に変わる。
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